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施工管理技士の受験資格|第一次検定は年齢だけ、第二次検定は合格後の実務年数

公開 2026.10.24

監修者 高谷 匠

執筆:KENSETSU-X編集部監修:高谷 匠
記事の内容は、職業紹介の担当者が確認しています。

施工管理技士の受験資格|第一次検定は年齢だけ、第二次検定は合格後の実務年数

この記事でわかること

  • 2024年度から、第一次検定は年齢だけで受けられる(1級は年度末に19歳以上、2級は17歳以上)。第二次検定は、第一次検定に合格した後の実務経験の年数で決まる
  • 学歴で決まる旧受検資格は2028年度まで選べる。経験の長い人や、技能士・電気工事士を持つ職人は、旧受検資格のほうが早く受けられることがある
  • KENSETSU-Xの施工管理の求人12,145件のうち、施工管理技士を必須にしているのは23.5%。ただし、年齢が上がるほど資格を求める会社もある

施工管理の仕事に就いて、先輩から「早めに施工管理技士を取っておけ」と言われた。調べてみると、学歴ごとに何年、指定学科なら何年と書いた表が出てきて、どれが自分に当てはまるのか分からない。そういう人に向けた記事です。

受験資格は、2024年度(令和6年度)に大きく変わりました。国の書類では「受検資格」と書くので、ここからは受検と書きます。いまの第一次検定は年齢だけで受けられ、1級はその年度の末に19歳以上、2級は17歳以上です。学歴も実務経験も問われません。第二次検定は、第一次検定に合格した後に何年の実務経験を積んだかで決まります。ネットで見かける学歴別の表は、2028年度まで選べる旧受検資格のものです。

この記事では、国土交通省と試験を実施している団体の受検の手引を読み、2026年度(令和8年度)の時点で確かめられたことだけをまとめました。土木・建築・電気工事・管工事・電気通信工事・造園・建設機械の7種目で共通するところと違うところ、旧受検資格を使ったほうが早い人、そしてKENSETSU-Xの掲載求人で施工管理技士がどの程度求められているかを順に見ていきます。

2024年度から、第一次検定は年齢だけで受けられる

国土交通省は2023年5月に省令を改正し、2024年4月1日から受検資格を見直しました。第一次検定から学歴と実務経験の要件がなくなり、年齢だけが残っています。

級 第一次検定を受けられる人 2026年度に申し込む場合
1級 試験の年度の末日に19歳以上 2008年4月1日以前に生まれた人
2級 試験の年度の末日に17歳以上 2010年4月1日以前に生まれた人

2級の17歳は見直しの前から変わっていません。年度の末に17歳になっていればよいので、高校2年生の年度から、在学中に2級の第一次検定を受けられます。変わったのは1級で、以前は大学の指定学科を出て3年、高校の指定学科を出て10年といった実務経験がないと受けられませんでした。いまは19歳になる年度から、未経験でも受けられます。

第一次検定に合格すると「技士補」になる

技士補という称号は、2021年4月1日に始まりました。それまでの学科試験と実地試験を、第一次検定と第二次検定という独立した試験に分けたときにできたものです。第一次検定に合格すると「1級土木施工管理技士補」のように級と種目の付いた技士補になり、第二次検定に合格すると技士になります。

第一次検定に合格した記録は、そのまま第二次検定の受検資格の起点になります。第二次検定に落ちても、第一次検定から受け直す必要はありません。

7種目と、試験を実施している団体

施工管理技術検定は7種目あり、種目ごとに試験を実施する団体が決まっています。申込の方法も日程も団体ごとに違うので、受ける種目の団体の案内を見てください。

種目 試験を実施している団体
建築、電気工事 一般財団法人 建設業振興基金
土木、管工事、造園、電気通信工事 一般財団法人 全国建設研修センター
建設機械 一般社団法人 日本建設機械施工協会

2026年度の第一次検定の試験日は次のとおりでした。2027年度の日程はまだ出ていませんが、例年の申込の時期をつかむ目安になります。

種目 1級の第一次検定 2級の第一次検定(前期・後期)
建築 7月19日 6月14日・11月8日
電気工事 7月12日 6月14日・11月8日
土木 7月5日 6月7日・10月25日
管工事・造園・電気通信工事 9月6日 6月7日・11月15日

1級の申込は、建築と電気工事が2月13日から、土木が3月23日から、管工事・造園・電気通信工事が5月7日からでした。建設機械は1級・2級とも2026年2月16日から3月13日までが申込の期間です。2級の前期は第一次検定だけで、第二次検定は後期にしか行われません。

第二次検定は、第一次検定に合格した後の実務経験で決まる

第二次検定の受検資格は、どの試験に合格してから何年働いたかで決まります。数えるのは合格した後の実務経験だけで、合格する前の経験は新受検資格では年数に入りません。

受ける試験 起点になる合格 必要な実務経験
2級の第二次検定 2級の第一次検定 合格後3年以上(建設機械は2年以上)
2級の第二次検定 1級の第一次検定 合格後1年以上
1級の第二次検定 1級の第一次検定 合格後5年以上
1級の第二次検定 1級の第一次検定 合格後、特定実務経験1年以上を含む3年以上
1級の第二次検定 1級の第一次検定 合格後、監理技術者補佐として1年以上
1級の第二次検定 2級の第二次検定(1級の第一次検定の合格が条件) 合格後5年以上、または特定実務経験1年以上を含む3年以上

表の「第一次検定の合格」は、2021年度以降に合格したものが対象です。2級の第二次検定の合格には、2020年度以前の2級の技術検定の合格も含まれます。

合格した後の年数だけを数えるので、第一次検定は早く受けて合格しておくほど、第二次検定までの年数が早く進みます。年数の上では、1級の第一次検定に合格すると2級の第二次検定まで1年で届きます。2級の第一次検定から進むと3年かかります。19歳を過ぎていれば、2級の第一次検定を飛ばして1級の第一次検定から受ける道もあるということです。

特定実務経験は、4,500万円以上の工事で技術者の指導を受けた経験

1級の第二次検定を3年で受けるための特定実務経験は、2026年度の受検の手引で次のように決められています。

  • 建設業法が適用される、請負金額4,500万円以上(税込)の工事であること(建築一式工事は7,000万円以上)
  • 監理技術者か主任技術者の指導を受けて施工管理をした経験、または自分が監理技術者・主任技術者として施工管理をした経験であること。指導を受ける場合、その監理技術者・主任技術者は、工事の種類に対応した監理技術者資格者証を持っている人に限られる

指導を受けた監理技術者と別の会社に所属していた場合や、発注者側の技術者としての経験は、特定実務経験に入りません(派遣や出向の場合は、派遣先・出向先の会社に所属しているものとみなされます)。請負金額は自分が所属する会社の請負金額で見るので、勤め先が4,500万円以上の工事を請け負っているかどうかで、3年で受けられるか5年かかるかが変わります。

監理技術者補佐の経験は、配置が書類で確かめられるものだけ

監理技術者補佐は、監理技術者を専任で置く必要がある工事で、監理技術者の仕事を専任で補佐する技術者です。なれるのは、その工事の主任技術者の資格を持つ1級の技士補か、監理技術者の資格を持つ人です(国土交通省「よくある問合せ」)。

1級の第二次検定をこの経験1年で受けるには、1級の第一次検定に合格した後に、監理技術者補佐として専任で配置されていることが条件です。全国建設研修センターの1級土木の手引では、申込のときに施工体制台帳を提出し、監理技術者補佐の欄に自分の名前と資格が載っていることを確かめるとしています。監理技術者の手伝いをしただけの経験は、この扱いになりません。

実務経験に入るのは「施工の管理」に関わった期間

ここでいう実務経験は、施工計画を作り、工程・品質・安全などを管理する仕事に直接関わった技術上の経験です。補助者として関わった経験も含まれます。建設会社の社員として施工管理をした経験のほか、発注者の社員として工事を監督した経験や、工事監理を受託した会社での工事監理の経験も入ります。

反対に、受検の手引が「認められない」と書いている仕事には次のようなものがあります。

  • 着工前の設計だけの業務、積算、営業、事務、保守・点検
  • アルバイトの作業員としての経験
  • 工程・品質・安全の管理を含まない雑役務や単純な労務作業
  • 単に土を掘る、コンクリートを打つ、建設機械を運転するだけの作業(1級土木の手引)
  • 入社後の研修の期間

職人として現場で作業をしてきた期間は、施工の管理に関わっていないと実務経験として数えられません。職長として段取りや安全の管理をしていた期間を数えられるかについて、手引に個別の書き方はありません。申し込む前に、受ける種目の試験の団体に確かめてください。

経験した工事の種類が、受ける種目に合っていることも必要です。電気工事施工管理なら電気工事、管工事施工管理なら管工事の経験だけが数えられます。土木や建築は対象になる工事の種類が広く、とび・土工の杭工事のように、土木と建築と建設機械の3つの種目で同じ経験を使える工事もあります。

実務経験は工事ごとに証明してもらう

新受検資格では、実務経験を原則として工事ごとに証明してもらいます。証明できるのは、その工事を請け負った会社の代表者や人事権を持つ部署の長、またはその工事の監理技術者・主任技術者です。2024年3月31日を含む工事までは、申込の時点で勤めている会社の代表者による証明も認められています。

転職した人は、2024年3月31日より後に始まった工事の経験について、前の会社の代表者などか、その工事の監理技術者・主任技術者に証明してもらうことになります。会社が廃業していても、廃業前の代表者が証明できます。

証明を断られたときや証明者の所在が分からないときに出す代わりの書類(理由書など)も、建設業振興基金の手引に書かれています。転職を考えているなら、担当した工事の名前、期間、請負金額、監理技術者の名前を、辞める前に控えておくと申込が楽になります。

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旧受検資格は2028年度まで。経験の長い人と職人は先に確かめる

2024年度から2028年度(令和10年度)までは経過措置の期間で、第二次検定を旧受検資格と新受検資格のどちらでも受けられます。2029年度(令和11年度)からは新受検資格だけになります。ただし、2028年度までに旧受検資格で第二次検定を受けていれば、2029年度以降も再受検として旧受検資格で申し込めます。

旧受検資格は、最終学歴と、卒業してからの実務経験の年数で決まります。新受検資格との大きな違いは、第一次検定に合格する前の経験も年数に入ることです。2級の場合、主な区分は次のとおりです。

最終学歴 指定学科 指定学科以外
大学 卒業後1年以上 卒業後1年6か月以上
短大・高専 卒業後2年以上 卒業後3年以上
高校 卒業後3年以上 卒業後4年6か月以上
その他(学歴を問わない) 8年以上 8年以上

1級の旧受検資格は、大学の指定学科で卒業後3年、高校の指定学科で卒業後10年、学歴を問わない場合は15年などで、どれも指導監督的な実務経験を1年含む必要があります。

経験の長い人は、旧受検資格のほうが早いことがある

たとえば、高校の普通科を出て施工管理の補助を5年続けてきた人がいるとします。まだ第一次検定に合格していなければ、新受検資格では合格した後の経験しか数えないので、2級の第一次検定からなら3年、1級の第一次検定からでも1年の実務経験を新たに積む必要があります。旧受検資格なら卒業後4年6か月を満たしているので、2級の第一次検定と第二次検定を同じ年に申し込めます(第一次検定に落ちると、その年の第二次検定は採点されません)。

逆に、これから施工管理を始める若い人は、新受検資格のほうが早く進みます。19歳で1級の第一次検定に合格すれば、年数の上では1年で2級の第二次検定、5年で1級の第二次検定の受検資格がそろいます。旧受検資格で高校の指定学科以外を出た人が1級を受けるには、卒業後11年6か月の実務経験が必要でした。

技能士で受けられる区分は、新受検資格にはない

職人として技能検定や電気工事士の資格を持っている人は、旧受検資格を使える期間に受けておくかを考えてください。旧受検資格には資格で受けられる区分があり、その一部は新受検資格に引き継がれていません。

種目と区分(旧受検資格) 求められる実務経験
2級建築(躯体):とび、型枠施工、鉄筋施工などの技能士 1級なら問わない。2004年度以降の2級なら通算4年以上
2級建築(仕上げ):建築大工、左官、塗装、防水施工、内装仕上げ施工などの技能士 同上
2級管工事:配管(建築配管作業)の技能士 1級なら実務経験の記載は不要。2004年度以降の2級なら通算4年以上
2級電気工事:電気工事士 第一種の免状なら問わない。第二種の免状なら通算1年以上

技能士の区分は、新受検資格の2級建築と2級管工事にはありません。電気工事士は新受検資格にも残っていて、電気工事士試験の合格か免状の交付から実務経験1年以上で、2級電気工事の第一次検定と第二次検定を同じ年に受けられます。

旧受検資格で申し込めるのは2028年度までです。1級の技能士を持つとびや大工が2級建築を受けるなら、この期間に受けておくと実務経験の年数を問われずに済みます。

7種目で共通するのは年齢と年数、違うのは関連資格と建設機械の扱い

7種目とも、第一次検定の年齢(1級19歳・2級17歳)、技士補の称号、経過措置の期間は同じです。第二次検定までの年数も、建設機械の2級だけが2年で、ほかは同じ表で決まります。

種目で違うのは、ほかの資格を持っている人の受け方と、試験の分け方です。

種目 主な違い(2026年度の受検の手引の時点)
建築 2級は「建築」「躯体」「仕上げ」の種別に分かれ、合格した種別で主任技術者になれる工事が変わる。一級建築士試験の合格者は、合格後の実務経験で1級の第二次検定(5年、特定実務経験を含めば3年)と2級の第二次検定(1年)を受けられる
土木 2級は「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の種別に分かれる。技術士第二次試験(建設部門など)の合格者は、合格後の実務経験で1級(5年、特定実務経験を含めば3年)・2級(1年)の第二次検定を受けられる
電気工事 第一種電気工事士は、試験合格か免状交付の後の実務経験5年(特定実務経験を含めば3年)で1級の第二次検定を受けられる(1級の第一次検定に合格済みか、同じ年に受けることが条件)。2級は、電気工事士か電気主任技術者の試験合格か免状交付の後、実務経験1年以上で第一次・第二次検定を同じ年に受けられる
管工事 実務経験に数えるのは管工事だけ。旧受検資格に配管の技能士の区分がある
電気通信工事 電気通信主任技術者の資格者証の交付か試験合格の後、実務経験1年以上で2級の第一次・第二次検定を同じ年に受けられる
造園 実務経験に数えるのは造園工事だけ
建設機械 第一次検定と第二次検定を同じ年度に受けられない。2級は第1種(ブルドーザーなど)から第6種(くい打ち機など)の種別ごとに試験があり、第二次検定には実技がある。2級の第二次検定は、2級の第一次検定に合格したうえで、その種別の建設機械の操作の実務経験6年以上でも受けられる

重機オペレーターから施工管理を目指す人にとっては、建設機械の扱いが入口になります。建設機械を運転するだけの期間は、土木施工管理の実務経験には数えられません。一方、建設機械施工管理の2級は、第一次検定に合格していれば機械の操作の経験6年で第二次検定に進めます。

施工管理の求人で施工管理技士を必須にしているのは4件に1件

受検資格が分かったところで、資格がいつ必要になるのかを求人票の記載で確かめます。KENSETSU-Xに掲載中の施工管理の求人のうち、求人票の構造化された欄がそろっているハローワーク求人12,145件を数えました(2026年10月23日時点)。

求人票の記載 件数 割合
「必要な免許・資格」の欄が空 5,184件 42.7%
欄に施工管理技士(1級・2級)がある 5,987件 49.3%
施工管理技士を「必須」としている 2,851件 23.5%
本文に「資格取得」の語がある 3,801件 31.3%
本文に「技士補」の語がある 400件 3.3%

施工管理技士を必須にしている求人は23.5%で、残りの76.5%は施工管理技士を持っていなくても応募できる求人です。半分近くの求人は欄に施工管理技士を挙げていますが、挙げている5,987件のうち必須としているのは2,851件で、47.6%でした。持っていれば評価する、という書き方の求人のほうが多いことになります。

これは求人の件数に対する割合で、会社の数ではありません。また、求人票に書かれた条件で、選考で実際に何を見ているかとは別です。施工管理技士がなくても応募できる求人が多い一方で、何歳までに何を持っていてほしいかは、求人票にはほとんど書かれていません。

年齢で、求める資格を分けている会社がある

採用担当から直接聞いた話では、資格を求める時期を年齢で区切っている会社があります。以下はどれも採用担当が話していた目安で、求人票に書かれた応募の条件ではありません。募集や採用で年齢を制限することは、法律で原則として禁じられています(労働施策総合推進法第9条)。

横浜で道路工事を中心に手がける土木会社は、未経験で資格のない人は25歳まで、資格のない経験者は26歳まで、2級を持つ人は30歳まで、1級を持つ人は20〜60歳と、採用の年齢を資格ごとに分けていました。

全国に拠点を持つ中堅ゼネコンでは、中途採用の基本を1級建築士か1級建築施工管理技士としつつ、20代なら1級建築施工管理技士補でも応募できるとしていました。第一次検定に合格していて、あとは年数を満たして第二次検定を受けるだけの人が最も歓迎されるそうです。同じ会社は、2級は資格として数えないとも話していました。

RC造の建物を中心に手がける別の建設会社は、資格手当を1級で月10万円、技士補で月5万円、2級で月2.5万円としていました。この会社では、技士補の手当が2級より高く設定されています。1社の例ですが、技士補を2級より上に見る会社もあるということです。

新受検資格の年数をこれに重ねると、19歳で1級の第一次検定に合格した人は、年数の上では20歳で2級の第二次検定、24歳で1級の第二次検定を受けられます。横浜の会社の「2級は30歳まで」という枠も、ゼネコンの「20代なら技士補でも可」という基準も、第一次検定を早く受けておくほど間に合いやすくなります。

入社後の受検を会社が支えるかは、求人票で確かめる

求人の31.3%は本文に「資格取得」という語を入れています。ただ、受検料だけを出す会社もあれば、講座の費用まで出す会社もあり、語があるだけでは中身は分かりません。支援の中身の確かめ方と会社の例は、下の1級の記事で扱っています。

資格を持って転職するときの評価は、級で分けて別の記事にまとめています。1級を持っている人は『1級施工管理技士の転職|入社時の年収と見送られる理由』、2級を持っている人や取ろうとしている人は『2級施工管理技士の転職|1級を待つ前に年齢の上限を見る』を読んでください。

未経験や職人から目指すなら、入社する前に3つ確かめる

新受検資格は、第一次検定に合格した後にどの会社でどんな工事を経験するかで、第二次検定までの年数が変わります。施工管理の会社を選ぶ時点で、次の3つを聞いておくと、資格までの道のりが見えます。

  1. その会社の工事は、どの種目の実務経験になるか。電気工事の会社で積んだ経験は、土木施工管理の受検には使えません
  2. 請負金額4,500万円以上の工事に、監理技術者・主任技術者の下で入れるか。入れれば、1級の第二次検定を5年ではなく3年で受けられます
  3. 実務経験を工事ごとに証明してもらえるか。証明するのは会社の代表者か、その工事の監理技術者・主任技術者です

未経験から施工管理に入るときに、採用でどんな経験が先に見られるかは『未経験から施工管理へ転職。採用で先に見られるのは「微経験」』で扱っています。

まとめ

2024年度から、第一次検定は年齢だけで受けられます。1級はその年度の末に19歳以上、2級は17歳以上で、合格すると技士補になります。第二次検定は、第一次検定に合格した後の実務経験の年数で決まり、合格する前の経験は数えません。第一次検定は早く受けて合格しておくほど、第二次検定までの年数が早く進みます。

学歴で決まる旧受検資格は、2028年度まで選べます。合格前の経験も数えられるので、施工管理の補助を長く続けてきた人は、旧受検資格のほうが早く受けられることがあります。技能士の区分は新受検資格の2級建築と2級管工事にはないので、1級の技能士を持つ職人はこの期間に受けるかを考えてください。

KENSETSU-Xの施工管理の求人12,145件で、施工管理技士を必須にしているのは23.5%でした。一方で、採用担当に聞くと、年齢が上がるほど資格を求める会社があります。

KENSETSU-Xでは、施工管理の求人を工種と勤務地で絞り込めます。気になる求人を開いて、必要な免許・資格の欄と、本文の資格取得の書き方を見比べてみてください。会員登録をしておくと、企業からのスカウトを受け取れるようになります。

よくある質問

Q. 第一次検定に合格した年に、同じ年の第二次検定も受けられますか

A. 新受検資格では、第二次検定に第一次検定の合格後の実務経験が要るので、合格した年にそのまま受けることは基本的にできません。例外は、2級の第二次検定にすでに合格していて年数を満たしている人が1級の第一次・第二次検定を同時に申し込む場合などです。建築と電気工事の1級は、第一次検定だけで申し込んで合格したあとに、同じ年の第二次検定へ申し込むことはできません。建設機械は、第一次検定と第二次検定を同じ年度に受けられません。

Q. 派遣社員として施工管理をした期間も、実務経験になりますか

A. 施工管理の業務なら、派遣や出向で一時的に請負会社に所属していた期間も実務経験に入ります。証明は原則として派遣先にしてもらいます。派遣元に証明してもらう場合は、派遣の期間や派遣先が分かる契約書の写しなどを追加で出す必要があります。一方で、派遣社員として建設の作業に直接従事した期間は、労働者派遣の対象にならない業務なので実務経験に入りません。

Q. 前の会社に実務経験の証明を頼みにくいときは、どうすればいいですか

A. 2024年3月31日を含む工事までの経験なら、いまの会社の代表者に証明してもらえます。前の会社に頼む場合、代表者による証明は、証明する時点の代表者でも、経験した当時の代表者でもかまいません。会社が廃業していれば廃業前の代表者が証明できます。証明を断られたときや相手の所在が分からないときは、理由書などを出す代わりの方法が受検の手引に書かれています。申込の時期より前に、受ける種目の試験の団体に問い合わせておくと確実です。

Q. 実務経験を多めに書いて申し込むと、どうなりますか

A. 2級建築の受検の手引には、実務経験証明書の内容が事実と違うと分かった場合、建設業法にもとづいて合格の取り消しや一定期間の受検禁止などの処分が行われることがあると書かれています。同じ手引には、複数の種目で同じ期間を重ねて数え、会社の確認も不十分なまま、実務経験が足りない状態で受検して合格していた事案が見つかっていて、こうした合格者には合格の取り消しや受検禁止の措置がとられるとも書かれています。

出典

この記事の監修者

高谷 匠

高谷 匠

TAKATANI TAKUMI

TEAM-X株式会社 取締役COO/一般社団法人建設技能者転職支援協会 代表理事

新卒でリクルートに入社し、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を経て、2025年12月にTEAM-Xへ参画。会社全体の事業戦略と組織構築を統括している。

  • 厚生労働大臣許可「建設業務有料職業紹介事業」(許可番号 27-ケ-30001。制度創設から約20年で全国4団体、近畿の団体としては初)を運営する一般社団法人建設技能者転職支援協会の代表理事
  • TEAM-X株式会社 取締役COOとして、施工管理・職人の人材紹介から採用コンサルティング・RPOまでの事業戦略と組織構築を統括
  • 新卒でリクルートに入社後、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を歴任
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この記事の内容と数字は監修者が確認しています。書き方と更新のルールは編集方針に書いています。

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