この記事でわかること
- 1級を持つ人が求められるのは、会社が元請で受けられる工事の大きさを決める資格だから
- 入社時の年収は、1級かどうかに加えて、担当で入るか管理職で入るかで変わる
- 1級があっても見送られるのは、工程と原価を自分で持った経験が見えないとき
1級施工管理技士を取ったのに、給与は手当が少し増えただけ。スカウトには高い年収の提示が届くものの、どこまで本気にしていいのか分からない。この記事は、そうした状態で1級を活かした転職を考えている人に向けて書いています。
1級は、会社が元請で受けられる工事の大きさを決める資格です。ただ、採用担当者から直接聞いた話では、同じ1級でも、管理職の候補にはせず、担当として迎える会社があります。資格だけで採用して苦労した経験から、現場を回してきた中身を先に見るようになった会社もあります。
1級を取って転職で条件が上がるかどうかは、会社が自分をどの立場で迎えるかで決まります。
この記事では、入社時の年収の実例、KENSETSU-Xの掲載求人で見た工種別の年収レンジ、1級があっても見送られる理由と、職務経歴書で見せるべき経験を紹介します。
「1級を取ったのに、評価が変わった実感がない」。そう感じている方は、目を通してみてください。
1級を持つ人が求められるのは、会社が受けられる工事を決める資格だから
人手が足りないから1級が欲しい、というだけではありません。理由は制度にあります。誰を現場に立てられるかで、その会社が元請として受けられる工事の大きさが決まります。転職先がなぜ「1級必須」と書くのかを先に押さえておくと、面接で自分の何を話せばいいかが見えてきます。
監理技術者を置けないと、大きな工事を元請で受けられない
元請として受けた工事で、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になると、現場には主任技術者ではなく監理技術者を置く必要があります。この金額は2025年2月1日の施行令改正で、4,500万円(建築一式工事は7,000万円)から引き上げられました(国土交通省)。
施工管理技士の資格だけで監理技術者になれるのは1級です。建築一式・土木一式・電気・管工事などの指定建設業では、監理技術者に1級が必須です。
1級の人が辞めれば、その会社は同じ規模の工事を元請で受けにくくなります。求人票に「1級必須」が並ぶのは、このためです。
大きな工事を専任で受けるなら、1級の人数が同時に受けられる数を決める
請負金額が4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円以上)で、公共性のある施設や多くの人が使う施設の工事では、監理技術者や主任技術者を現場ごとに専任で置かなければなりません(2025年2月1日施行)。
監理技術者が必要な規模の工事を専任で受けるなら、置ける1級の人数が、同時に受けられる工事の数の上限になります。
2024年12月13日からは、監理技術者や主任技術者が2つの現場を兼ねられる特例も始まりました。ただし請負金額1億円(建築一式工事は2億円)未満、移動がおおむね2時間以内、下請が3次までなど、6つの要件をすべて満たす場合に限られます。現場ごとに監理技術者補佐を専任で置いて、監理技術者が2つの現場を兼ねる特例もあります。
兼任の道ができても、1級を持つ人が1人増えれば、監理技術者を置く工事を受けられる数が増えることに変わりはありません。会社にとって1級は、人数で数える資格です。
経営事項審査では、1級1人で5点か6点、2級は2点
公共工事の入札に参加する会社は、建設業法にもとづく経営事項審査を受けます。技術職員の評点は、1級の技術者が1人5点(監理技術者資格者証を持ち、講習を受けた人は6点)、2級が2点です。1級技士補で監理技術者補佐になれる人は4点です(国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」)。
公共工事を多く請ける会社ほど、1級の人数が入札の点数に響きます。神奈川で公共工事を中心に手がける老舗の建設会社も、1級を必須にして募集しています。
面接で1級をどう話すかも、ここから決まります。資格の名前を言うだけでなく、監理技術者や主任技術者として置かれた現場の請負金額と、専任だったか兼任だったかまで話せると、会社は自社のどの工事を任せられるかを具体的に描けます。
会社にとっての価値がここまではっきりしているなら、給与にも差がつきます。次は、実際にいくら変わるのかを見ます。
1級で年収はいくら変わるか。入社時に2級と100万円の差をつける会社もある
1級と2級で、入社時の年収に100万円の差をつけている会社があります。ただし、レンジの上のほうで入れるかどうかは、会社が担当として迎えるか管理職として迎えるかにも左右されます。ここで挙げる金額はどれも採用担当者から直接聞いたもので、年代別の相場ではありません。
資格手当は法律で額が決まっていない。基本給と足した総額で比べる
資格手当は、法律で額が決まっている手当ではありません。会社ごとに決めているので、同じ1級でも額は会社によって違います。
今の会社と転職先を比べるときは、手当の欄だけを見ず、基本給と手当を足した月の総額で並べてください。手当が高くても基本給が低ければ、総額では今の会社を下回ることがあります。
1都3県の大規模修繕の会社は、2級600万円、1級700万円から始まる
入社時の年収にも、資格の差は出ます。東京の板橋に本社を置き、1都3県でマンションの大規模修繕を手がける会社は、2級で600万円、1級で700万円からのスタートです。候補者の今の年収を下回らないことを前提にしていて、実績しだいで900万円台もあります。
この会社では、1級と2級の差が入口の金額に100万円で出ています。900万円台まで届くかどうかは、入社してからの実績で決まります。
若いうちに取った1級は、管理職の候補ではなく担当として迎えられることがある
1級があればレンジの上限で入れる、とはなりません。
全国に出張して水道工事を手がける専門の建設会社は、管理職の候補には1級土木施工管理技士を求めています。ただ、年齢や経験年数によっては、1級を持っていても管理職の候補ではなく、担当として評価することがあるそうです。主任技術者として現場を持ってきた人でも、希望の年収には届かない見立てになることがありました。
この会社が見ているのは、1級の有無より、年齢と経験年数に見合った立場を任せられるかです。希望年収は、自分がどの立場で迎えられそうかを先に考えてから決めると、会社との話がかみ合います。
年収の提示を比べるときは、残業代と賞与が含まれているかを1社ずつ確かめてください。固定残業代が年収に含まれている求人は、施工管理のみなし残業の見方を参考に、基本給の月額で比べ直してください。
求人票の年収レンジがどのあたりに集まっているかは、掲載求人の数字で確かめられます。
電話かLINEで30分。費用はかかりません。 会員登録をしておくと、条件に合う求人が届きます。
施工管理系の掲載求人は1万2,779件。年収レンジの中央値は上限で740万〜840万円
KENSETSU-Xの掲載求人で見ると、施工管理系の年収レンジは、上限の中央値が工種によって740万〜840万円です。求人の数は多い一方で、上限に近い金額は管理職を想定したものと考えられます。
工種別に見た年収レンジの中央値
KENSETSU-Xの掲載求人のうち、施工管理系は1万2,779件ありました(2026年9月18日時点)。建築施工管理だけで5,000件を超えます。
そのうち担当者がサポートにつく求人で、年収レンジが書かれていたものを工種別に集計しました。下の表は、レンジの下限と上限それぞれの中央値です。
| 工種 | 年収レンジの中央値 | 集計した求人 |
|---|---|---|
| 建築施工管理 | 500万〜840万円 | 494件 |
| 土木施工管理 | 500万〜740万円 | 124件 |
| 電気工事施工管理 | 450万〜840万円 | 89件 |
| 設備施工管理 | 500万〜745万円 | 91件 |
| 管工事施工管理 | 443万〜800万円 | 39件 |
下限は443万〜500万円。上限は740万〜840万円です。管工事は39件しかないので、幅を持って見てください。
これは求人票に書かれた金額で、入社した人に支払われた実績ではありません。前の章の会社の例と重ねると、下限に近い金額は2級や担当を想定した金額、上限の中央値の840万円は管理職を想定した金額と考えられます。
施工管理系の求人は1万件を超えて出ていますが、レンジの上限で入れるかどうかは、管理職として迎えられるかにかかっていると読めます。
応募する求人のレンジを見たら、自分がその中のどこに入りそうかを先に置いてみてください。2級で担当として現場に入ってきたなら下限の近く、1級で主任技術者として現場を回してきたなら中ほど、所長や管理職の経験があれば上限に近い位置。前の章の会社の話とも合う見方です。置いた位置と希望額が大きく離れているなら、その差を面接で説明できるかを考えておきます。
住む地域で、選べる求人の数が大きく変わる
同じ掲載求人を都道府県別に分けると、施工管理系は東京1,281件、神奈川753件、大阪727件、愛知715件と多く出ています。一方で和歌山は102件、高知は118件、奈良は131件でした。
資格があっても、住んでいる県に求人が少なければ、選べる会社は限られます。転居も選択肢に入るなら、県外から移ってくる人に住まいを用意する会社もあります。横浜に本社を置き栃木にも拠点を持つ建設会社は、他県から栃木へ移る人について、自社の不動産部門で住宅を借り上げて家賃を出す相談に応じています。
求人の数が多くても、1級があれば通るわけではありません。次の章で、見送られる理由を見ます。
1級があっても見送られるのは、工程と原価を自分で持った経験が見えないとき
1級があっても、工程や原価を自分で持って現場を回した経験が薄いと見送る会社があります。採用担当者から直接聞いた話では、資格だけで採用して苦労した会社が、選考の見方を変えています。
資格だけで採用して苦労した会社は、現場を回した経験を先に聞く
横浜・藤沢・栃木に拠点を持つ建設会社は、資格を持っているからできるだろうと採用した人が、現場では何もできなかったことがあります。それ以来、資格の有無より、職種ごとに現場をこなしてきたかを見るようになりました。
北近畿の地場の建設会社も、資格はあるのに現場をこなしていない人の見極めに苦労していると話しています。
2社が確かめたいのは、資格の名前より、どの現場で何を自分で決めてきたかです。
工程と原価を任されてこなかった人は、1級でも即戦力と見られにくい
工程管理や原価管理を担当した経験がない人は、1級を持っていても現場を切り回せない、と話す地域密着の建設会社もあります。派遣で現場に入っていた期間が長く、工程や原価を任されてこなかった人は、この点で即戦力と見られにくいそうです。
確かめておきたいのは3つです。工程表を自分で引いたか。実行予算を組んで原価を追ったか。発注者や役所に出す書類を自分で作ったか。経験した構造も見られ、木造だけの経歴ではRC造の会社で不利になると話す会社もありますが、1級を持つ人がまず問われるのはこの3つです。
職務経歴書では、工程・原価・書類を自分で持っていたかを、工事ごとに書いておきます。資格の欄は名前と取った年だけで足ります。監理技術者として置かれた経験がまだなくても、担当として工程表を引いた、実行予算の管理を任された、と書いてあれば、会社は担当としての評価からどこまで上を見込めるかを判断できます。面接でも、その工事の話から入れるので話が早く進みます。工事1件ごとに何を書くかは「施工管理の職務経歴書の書き方」に見本があります。
中身が合っていても、進め方でつまずくことがあります。
1級の転職でつまずくのは、スカウトの提示額と、応援や出張の見落とし
つまずきやすいのは、スカウトの提示額を基準に希望年収を決めてしまうことと、応援や出張の頻度を確かめずに入社することです。どちらも、応募の前に確かめておけば避けられます。
スカウトの提示額を基準に希望年収を決めてしまう
1級を持つ人がスカウトサービスに登録すると、高い年収の提示が届きやすくなります。それで候補者の希望年収が上がり、会社が出せるレンジと合わなくなることに悩む採用担当者もいます。
逆の形で合わないこともあります。東京・板橋の大規模修繕の会社では、資格を多く持つ49歳の人が候補に挙がりましたが、今の年収が1,100万円を超えていたため、会社の600万円から900万円台のレンジと合わずに見送りになりました。
提示額の高い1通を基準にすると、ほかの求人がすべて見劣りします。**希望額を決める前に、自分の工種と地域、立場に近い求人を3〜5件並べてください。**今より上げたいのか、今の水準を保てればいいのかを先に決めておくと、レンジの読み方がぶれません。
資格が足りない現場への応援を想定していない
資格を持つ人は、資格が足りない現場への応援を頼まれることがあります。勤務地の欄に書かれた拠点が、毎日通う現場とは限りません。
横浜・藤沢・栃木の建設会社は、資格を持つ人や人手が足りない拠点へ、3か月など期間を決めて応援に出てもらうことがあると話しています。
面接では、応援や出張がどのくらいの頻度で、1回あたり何か月続くのかを聞いてください。家族の事情で動けない期間があるなら、それも先に伝えておくと、入社後の配属で行き違いが起きにくくなります。
ここまでは、1級を持っている人の話です。まだ持っていない人は、取る順番から選べます。
まだ1級がないなら、取得を支援する会社に移ってから取る道もある
2級や技士補の段階で転職を考えるなら、1級を取ってから動くか、取らせてくれる会社に移ってから取るかを選べます。2024年度に受検資格が変わったので、いまのルールで整理します。
第一次検定は19歳から受けられ、合格すると技士補になる
2024年度(令和6年度)から、1級の第一次検定は、受検する年度の末に19歳以上であれば受けられるようになりました。実務経験は問われません(国土交通省)。
第一次検定に合格すると、『1級建築施工管理技士補』のように、級と種目を付けた技士補を名乗れます。主任技術者の資格を持つ1級の技士補は、監理技術者補佐として現場に置けます。1章で見た、監理技術者が2つの現場を兼ねる特例に関わる立場です。
第二次検定には、合格後の実務経験が要る
新しい受検資格では、1級の第一次検定に合格したあと、次のいずれかを満たすと第二次検定を受けられます。
- 実務経験5年以上
- 特定実務経験1年以上を含む、実務経験3年以上
- 監理技術者補佐としての実務経験1年以上
2級の第二次検定に合格している人は、その後の実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含めば3年以上)でも受けられます。この場合も、1級の第一次検定に合格していることが前提です。2028年度(令和10年度)までは、改正前の受検資格で第二次検定を受けることもできます。
特定実務経験は、一定の規模以上の工事で、監理技術者資格者証を持つ監理技術者や主任技術者の指導を受けながら、または自分が監理技術者や主任技術者として施工管理をした経験です。大きな工事を任せてもらえる会社にいるかどうかで、第二次検定までの年数が変わります。
受験の費用と時間を会社が持つ例
東京・板橋の大規模修繕の会社は、1級建築施工管理技士の第二次検定に向けた塾の費用約40万円と、受験費用を会社が負担しています。名古屋と東京に拠点を持つ上場ゼネコンは、受験対策を業務時間内に行っています。
支援の中身をすべて調べ上げる必要はありません。求人票の資格取得支援の欄で、会社が出すのは受験料だけか講座の費用までか、勉強の時間を業務時間内に取れるか。この2点を確かめれば足ります。書かれていなければ、面接で聞いてかまいません。
取ってから動くか、移ってから取るかは、大きな工事と受験支援の有無で決める
見るのは、今の会社の2つの条件です。
1つは、大きな工事を任されているか。監理技術者資格者証を持つ技術者の下で一定規模以上の工事に入れているなら、特定実務経験を積みながら第二次検定までの年数を縮められます。もう1つは、受験の支援があるか。講座の費用や勉強の時間を会社が持ってくれるなら、今の会社で取ってから動くほうが近道です。
両方がそろっていれば、取ってから動く。どちらもないなら、支援があり大きな工事も任される会社に移ってから取る。
片方だけのときは、欠けているほうで分かれます。大きな工事はあるが受験の支援がないなら、第二次検定まで残り1〜2年のうちは残って取り、まだ数年かかるなら支援のある会社に移ります。支援はあるが大きな工事がないなら、特定実務経験を積める会社に移ると、第一次検定に合格したあとの実務経験を5年から3年に縮められます。
1級を活かせる行き先は、現場の持ち方と移動の仕方で選ぶ
同じ1級でも、行き先によって働き方は大きく変わります。採用担当者から聞いた範囲で確かめられたものを並べます。
| 行き先の例 | 1級の扱い | 働き方の例 |
|---|---|---|
| 評価の基準を数字で示しているRC造の建設会社 | 1級を最優先。2級や資格のない人もRC造の経験があれば検討 | 各現場に事務担当を置いている |
| 地域密着の建設会社 | 1級か2級が基本 | 転勤や遠方出張は原則なく直行直帰 |
| マンション大規模修繕の会社 | 1級が原則必須。2級や経験者も検討 | 1都3県で直行直帰。出張や転勤はほぼなく、残業は月20〜30時間 |
| 公共工事を手がける地場の建設会社 | 1級必須 | 勤務地は県内 |
| 複数の拠点を持つ建設会社 | 1級を想定 | 拠点のあいだで、3か月など期間を決めた応援がある |
表のほかに、施工する側から発注する側に移る道もあります。
表は、1級の扱いと働き方をセットで読みます。直行直帰の大規模修繕の会社は1級のスタートが700万円で、出張はほぼありません。複数の拠点を持つ会社では、拠点のあいだの応援が入ることがあります。どこまでの移動を受け入れられるかで、同じ1級でも選ぶ先は変わります。
表のどの行を選ぶかは、今の働き方のうち何を変えたいかで決まります。応援や出張の多さ、残業の長さのうち、どこまでが今の会社の運用で、どこからが施工管理ならどの会社でもついてくるものかを分けておくと、行き先を選び直さずに済みます。分け方は『施工管理がきついのは会社か職種か。辞める前の見極め方』で、5つの質問にまとめています。
まとめ
1級は、会社が元請で受けられる工事の大きさと、同時に受けられる工事の数を決める資格です。ただし求人の数は住む地域で大きく変わり、施工管理系の掲載求人は東京の1,281件に対して和歌山は102件でした。
入社時の年収は、1級かどうかに加えて、担当と管理職のどちらで迎えられるかで変わります。
- 希望年収は、自分の工種と地域、立場に近い求人のレンジから決める。スカウトの最高額を基準にしない
- 職務経歴書では、工程・原価・書類を自分で持っていたかを工事ごとに書く
- 応援や出張の頻度は勤務地の欄では分からないので、面接で聞く
- まだ1級がないなら、今の会社に大きな工事と受験支援があるかで、取ってから動くか、移ってから取るかを決める
希望年収を決める前に、KENSETSU-Xで工種と勤務地、資格の条件を1級に絞って求人を検索し、年収レンジを3〜5件並べてみてください。会員登録をしておけば企業からスカウトが届くので、その提示額も、並べた求人のレンジのどこに入るかで読めます。
よくある質問
Q. 1級を取ったばかりで、監理技術者の経験がなくても評価されますか
A. 評価されます。ただし、担当として迎える会社もあり、最初から管理職の年収になるとは限りません。入社後どの段階で現場を任されるのか、何年目で主任や所長になった人がいるのかを面接で聞いておくと、入社後の見通しが立ちます。
Q. 1級をまだ持っていない状態で応募すると、面接で何を聞かれますか
A. 資格を取っていない理由を聞く会社があります。ある会社の採用担当者は、30代前半までなら資格がなくても経験を見て選考する、という目安を話していました。その会社でも、資格を取っていない理由は面接で必ず確かめるそうです。募集や採用で年齢を制限することは法律で原則禁止されているので、この年齢はその会社の目安にすぎません。2級はあって1級がまだの人も、同じことを聞かれるつもりで準備しておくと安心です。答えるときは、受験する年度と、第一次検定に合格済みかどうか、第二次検定までの準備がどこまで進んでいるかを順に話してください。技士補として監理技術者補佐を務めた経験があれば、それも1級に近い実務として伝えられます。
Q. 1級があっても、出張や転勤のない会社を選べますか
A. 選べます。1都3県のマンション大規模修繕で直行直帰を基本にし、出張や転勤がほぼない会社もあります。ただし、資格が足りない拠点への応援を、資格を持つ人に頼む会社もあります。勤務地の欄に加えて、応援や出張の頻度と期間を面接で確かめてください。
出典
- 国土交通省 建設業の各種金額要件や技術検定の受検手数料を見直します(令和6年12月6日)
- 国土交通省 よくある問合せ(技術者制度)令和8年2月26日時点
- 国土交通省 技術検定制度・技術者制度
- 国土交通省 監理技術者等の専任義務の合理化
- 国土交通省 経営事項審査
- 国土交通省 経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年7月1日施行)
- 国土交通省 令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります
- 国土交通省 令和3年度1級建築・電気工事施工管理技術検定「第一次検定」合格者の発表
- 労働施策総合推進法第9条
- KENSETSU-X 掲載求人の集計(2026年9月18日時点。施工管理系の掲載求人12,779件、うち担当者サポートつき求人で年収レンジが書かれていたもの、都道府県別の施工管理系の件数)
この記事の監修者

高谷 匠
TAKATANI TAKUMI
高谷 匠
TAKATANI TAKUMI
TEAM-X株式会社 取締役COO/一般社団法人建設技能者転職支援協会 代表理事
新卒でリクルートに入社し、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を経て、2025年12月にTEAM-Xへ参画。会社全体の事業戦略と組織構築を統括している。
- 厚生労働大臣許可「建設業務有料職業紹介事業」(許可番号 27-ケ-30001。制度創設から約20年で全国4団体、近畿の団体としては初)を運営する一般社団法人建設技能者転職支援協会の代表理事
- TEAM-X株式会社 取締役COOとして、施工管理・職人の人材紹介から採用コンサルティング・RPOまでの事業戦略と組織構築を統括
- 新卒でリクルートに入社後、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を歴任
この記事の内容と数字は監修者が確認しています。書き方と更新のルールは編集方針に書いています。