この記事でわかること
- 2級で応募できる年齢の目安は、20代までという会社から59歳まで受け付ける会社まで、30年ほど開いている
- 年齢の目安は、求人票に書かれていないことがある
- 年齢の上限が近いなら2級のまま先に動き、2年ほど余裕があるなら1級を取ってから応募する道もある
2級を取って、主任技術者として現場を回せるようになった。次の会社を探そうとすると、求人票には「1級優遇」「2級以上」が並ぶ。2級のまま応募していいのか、1級を取るまで待つべきかで手が止まる。
採用担当者から直接聞いた話でも、2級の扱いは会社でまるで違います。40歳までは2級で採用し、41歳からは1級を求める会社がありました。2級は20代まで、1級なら40代までという会社もあります。一方で、2級以上なら50代後半まで受け付ける会社もあります。
2級で応募できる先は、資格の等級と年齢の組み合わせで決まります。しかも会社が選考で重く見る年齢の目安は、求人票からは読み取れないことがあります。
この記事では、会社ごとの年齢の目安を表にまとめました。KENSETSU-Xの掲載求人の件数と、1級を先に取るか2級のまま動くかの判断の目安もあわせて紹介します。
「2級のままで動いていいのか、1級を待つべきか」。そう迷っている方は、目を通してみてください。
2級で就けるのは主任技術者。監理技術者は多くの業種で1級が要る
求人票の「1級優遇」がどこから来るのかは、資格で任せられる役割を見ると分かります。年齢の話に入る前に、ここだけ押さえておきます。
どの現場にも主任技術者が要る。2級はこの役に就ける
建設業者は工事を請けたら、請負代金の大小や元請・下請に関わらず、現場ごとに主任技術者を置かなければなりません(国土交通省「よくある問合せ(技術者制度)」)。2級施工管理技士は、この主任技術者になれる資格です。
現場が1つ増えれば、主任技術者も1人要ります。2級を持つ人を探している会社が多いのは、このためです。
2級で立てないのは、監理技術者を置く元請の大きな現場
元請の工事で下請に出す合計が5,000万円(建築一式工事は8,000万円)以上になると、主任技術者に代えて監理技術者を置く必要があります(同)。建築一式・土木一式・電気・管工事などの指定建設業では、監理技術者には1級の資格が要り、2級ではこの役に就けません(建設業法第15条第2号)。これらの業種で2級の人が主任技術者として立てるのは、それより小さい元請の工事と、下請として入る工事です。
公共工事の入札に使う経営事項審査では、2級の技術職員は1人2点で、1級の5点(監理技術者資格者証を持ち、講習の受講から5年以内の人は6点)より低く数えられます。
「1級優遇」と書くのは、元請で大きな工事を受ける会社や、公共工事の多い会社です。応募するなら、2級の人が主任技術者として立てる規模の現場を多く持つ会社を選んでください。入ってからの役割がはっきりします。
2級は種目と種別まで見られる
2級は種目ごとの資格で、さらに種別に分かれるものがあります。2級建築施工管理技士は建築・躯体・仕上げ、2級土木施工管理技士は土木・鋼構造物塗装・薬液注入です。種別によって、主任技術者になれる工事の種類が違います(国土交通省 中部地方整備局「監理技術者又は主任技術者となり得る国家資格等一覧」)。
応募先の工事と自分の種目・種別が合っているかは、書類を出す前に見ておきます。履歴書の資格欄にも、種別まで書きます。
任せられる役割は、資格で先に決まります。それでも同じ2級のなかで、通る会社と通らない会社が出てきます。通るかどうかを分けているのは、年齢です。
2級で応募できる年齢の目安は、20代までから59歳までと30年ほど開く
採用担当者から直接聞いた話をもとに、2級で応募できる年齢の目安を会社ごとに並べました。どれも採用担当者が話していた目安で、求人票に書かれた応募の条件ではありません。募集や採用で年齢を制限することは、法律で原則として禁じられています(労働施策総合推進法第9条)。
| 会社(エリアと事業) | 2級で応募できる目安 | 1級なら | 例外・補足 |
|---|---|---|---|
| 札幌などに拠点を持ち、公共と民間の両方を手がける建設会社 | 40歳まで | 41歳以上は1級が必要(目安は50歳まで) | スキル次第で例外あり(57歳の採用例) |
| 千葉・茨城・埼玉の河川沿いで公共工事をする土木会社 | 20代 | 40代以下 | 国土交通省の河川工事の実績があれば60代以上も対象 |
| 静岡に本拠を置く電力インフラの電気工事会社 | 40代以下 | 50代の1級より、40代以下の2級を優先 | 施工管理が未経験なら32歳まで |
| 岩手の土木会社 | 2級以上が必須で59歳まで | 同じ | 土木施工管理の経験5年以上が条件 |
札幌と河川の2社は、1級と2級で年齢の目安を分けています。静岡の会社は等級より年齢を重く見ていて、岩手の会社は2級以上なら同じ目安です。目安の位置は、会社によって30年ほど違います。
等級で年齢を分ける会社では、2級の上限が10〜20歳ほど低い
札幌の会社は2級なら40歳まで、1級なら50歳ごろまでを目安にしていて、河川の土木会社は2級で20代、1級で40代以下としています。2社とも、2級の上限は1級より10歳から20歳ほど手前にあります。
等級より、年齢と自社の業務との相性を優先する会社もあります。静岡に本拠を置く電力インフラの電気工事会社は、大手ゼネコンで積んだ経験が自社の業務と離れていることから、50代の1級より40代以下の2級を求めています。
50歳で2級だと、年齢にも年収にも合わない会社がある
札幌の会社では、資格が社内の等級と年収に直結しています。2級も持っていない人は下の等級に付き、1級がないと上の等級に上がるのも給与で優遇されるのも難しい仕組みです。採用担当者は、50歳で2級だと年齢の目安にも合わず、年齢に見合った年収も出せないと話していました。
この会社では、資格の等級がそのまま社内の等級と年収を決めるため、年齢が上がるほど1級が求められます。40代以上で2級を持っているなら、表の岩手の会社のように、2級以上なら同じ年齢の目安を置く会社から探すと、応募できる先が見つかりやすくなります。
年齢の上限を動かしたのは、相手の工事に近い実績
年齢の目安には、例外もあります。河川の土木会社は、国土交通省の河川工事の実績があれば60代以上も対象にしています。
東京と福岡に拠点を持つ土木・建築の会社は、1級を最優先にしている会社ですが、年齢の目安を原則50歳としながら、公共工事の経験が豊富なら55歳ごろまで考えると話していました。札幌の会社にも、スキル次第で57歳で採用した例があります。
河川の会社と東京・福岡の会社では、相手の工事に近い実績が年齢の上限を動かしていました。上限に近い年齢なら、応募先の工事に一番近い実績を、発注者と工種と規模がわかる形で書類の先頭に置きます。
電話かLINEで30分。費用はかかりません。 会員登録をしておくと、条件に合う求人が届きます。
施工管理の求人は多いが、2級で応募できる先はそれより少ない
施工管理を含む建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は5.65倍(2026年3月、常用でパートを含む。厚生労働省「一般職業紹介状況」)ですが、年齢も等級も分けない全国の平均なので、2級で応募できる先はこれより少なくなります。前の章で見た年齢の目安は、この数字にも求人票にも出てこないことがあります。
年齢の目安は、求人票に書かれていないことがある
募集・採用では年齢を問わないのが原則で(労働施策総合推進法第9条)、求人票に年齢の上限を書けるのは、法令で定められた例外にあたる場合に限られます。そのため会社が選考で重く見る年齢は、求人票の外で決まっていることがあります。担当者がサポートにつく求人なら、その会社がこれまでどの年齢層を採用してきたかを担当者に聞けます。自分で応募する求人は、書類を出す前に会社へ問い合わせておくと、見送りの理由が分からないまま待たずに済みます。
KENSETSU-Xの掲載求人では、施工管理系が12,779件
KENSETSU-Xの掲載求人のうち、施工管理系は12,779件でした(2026年9月18日時点)。工種別の件数は次のとおりです。
| 工種 | 掲載求人の件数 |
|---|---|
| 建築施工管理 | 5,723件 |
| 土木施工管理 | 4,001件 |
| 電気工事施工管理 | 1,121件 |
| 管工事施工管理 | 1,030件 |
| 設備施工管理 | 904件 |
このうち、担当者がサポートにつく求人は852件です。
建築と土木は、どちらも4,000件以上あります。求人の件数は多くあります。ただし資格の条件や年齢で絞ると、応募できる数はここより少なくなります。
建設業は若い層が少なく、20代の2級は数が少ない側にいる
建設業で働く人のうち29歳以下は11.7%で全産業の16.9%を下回り、55歳以上は36.7%で全産業の32.4%より多くなっています(国土交通白書2025、2024年時点)。
20代で2級を持っている人は、業界の中で数が少ない側にいます。等級で年齢を分ける会社でも、札幌の会社なら40歳までは2級で応募の範囲に入ります。河川の会社のように、2級は20代までという会社もあります。40代以上になると、2級だけでは選考を通りにくい会社が出てきます。
応募できる会社の年齢の目安が分かれば、次は1級を先に取るか、2級のまま動くかを決められます。
1級を待つかどうかは、年齢の上限と1級を取れる時期で決める
1級を取るまで待つかどうかは、1級までに何年かかるかで決まります。2024年度から受検資格が変わったので、新しい制度で数えます。
1級の第一次検定は、19歳以上なら実務経験なしで受けられる
2024年度から、1級の第一次検定は受検する年度の末に19歳以上であれば受けられるようになり、学歴も実務経験も問われなくなりました(国土交通省、2023年5月12日公表の省令改正)。合格すると、1級建築施工管理技士補のように、級と種目の付いた技士補になります。
2級を持っている人なら、次の試験から受けられます。
1級の第二次検定は、2級の合格から実務5年が目安
2級の第二次検定に合格したあと1級の第一次検定にも合格した人は、2級の合格から実務経験5年以上で1級の第二次検定を受けられます。特定実務経験1年以上を含めば3年以上です。1級の第一次検定の合格から数える道もあり、こちらも5年以上、特定実務経験を含めれば3年以上が条件です(同)。
2028年度までは、改正前の受検資格で第二次検定を受けることもできます。特定実務経験として認められる工事の条件は、受検する年の案内に載っています。
申込は年1回。合格発表まで1年近くかかる
1級の受検申込は年に1回です。2026年度は、建築の申込が2月、土木の申込が3月から4月で、第二次検定の合格発表はどちらも2027年1月8日でした(建設業振興基金、全国建設研修センター)。
第一次検定と第二次検定は、まとめて申し込めば同じ年度に続けて受けられます。建築の案内では、第一次の合格を確かめてから同じ年度の第二次に申し込むことはできません。どちらにしても、申込から1級の合格が分かるまでに1年近くかかります。申込の時期を過ぎていれば、次の申込まで待つ分が加わり、2年近くになります。
上限が近いなら先に動き、2年ほど余裕があれば1級を取ってからでもよい
1級を取れる時期は、2級に合格してから何年たっているかで変わります。2級の合格から実務5年(特定実務経験を含めれば3年)を過ぎていれば、1級の第一次検定に受かったあと、同じ年度のうちに第二次検定に進めます。まだなら、その年数が来るまで待つことになります。
等級で年齢を分ける会社に入りたいなら、その会社の年齢の上限と、自分が1級を取れる時期のどちらが先に来るかを比べます。
| いまの状況 | 先にやること |
|---|---|
| 年齢の上限(例:40歳)のほうが、1級を取れる時期より先に来る | 2級のまま先に動き、移った会社で1級を取る |
| 2級の合格から実務5年を過ぎていて、上限まで2年ほどある | 1級の第一次検定と第二次検定を受け、1級を取ってから応募する道も選べる |
| 20代・30代前半で、上限まで余裕がある | 1級の第一次検定を受けておく。合格すれば1級技士補として、1級の受検を進めていることを書類で示せる |
| 40代以上 | 2級以上なら同じ年齢の目安を置く会社を選び、工事の実績を前に出す |
1級を取ってから動いた場合に、入社時の年収や任される立場がどう変わるかは、1級施工管理技士の転職で見られることで実例と一緒に紹介しています。
先に動く場合は、移る先が1級の受験をどこまで支えてくれるかも比べておきます。河川の土木会社は、講座の費用約30万円を会社が負担し、合格したときの祝い金は2級で5万円、1級で10万円です。求人票の資格取得支援の欄では、受験料だけか講座の費用まで出るかを見てください。
2級で応募するときは、工事の中身が合うかを先に見る
年齢と資格の条件を満たしていても、工事の中身が合わないと判断されれば見送られます。同じ土木でも、経験の中心が鉄道工事だと一般の公共工事では見送る会社があります。
種目が同じでも、発注者と工事の種類が違えば、すぐ現場を任せられる人とは見てもらえません。書類で読まれるのは資格の欄より、どんな工事をどの立場で担当したかの一覧です。発注者・工種・規模・立場を工事ごとに並べる書き方は、職務経歴書の工事経歴の見本を参考にしてください。
提示額は、2級で入る場合の金額を聞く
2級で応募できる募集でも、年収の幅は会社で大きく違います。岩手の土木会社は350万〜550万円、河川の土木会社は540万〜824万円でした。
岩手の会社は、実績のある人にはレンジにとらわれず、500万円以上や課長級での採用も検討すると話していました。反対に、札幌の会社のように等級で年収を決める会社では、2級の人は下の等級で提示されます。面接では「2級で入る場合の金額」を聞いてください。なお、1〜2年で転職を繰り返している人は対象外とする会社もありました。
まとめ
2級での転職は、資格そのものより、等級と年齢の組み合わせで応募先が決まります。
40代以上で2級を持っているなら、2級以上で同じ年齢の目安を置く会社から探すと、応募できる先が見つかりやすくなります。年齢の目安は求人票に出ないことがあるので、応募の前に聞いておきます。20代なら2級のまま応募の範囲に入る会社が多くあります。上限が近いなら待たずに動き、移った会社で1級を取る順番にします。
1級を待たずに2級のまま動くと決めたなら、いまの会社を出たい理由が残業や休日の少なさにあるかも振り返っておきます。理由がそこにあると、資格の条件が合う会社に移れても、同じ働き方に戻ることがあります。応募の前に確かめる点は施工管理がきついのは会社か職種か。辞める前の見極め方で、5つの質問にまとめています。
応募先を探すときは、KENSETSU-Xで自分の種目に合う工種と通える地域で求人を絞り、2級で応募できる募集を並べてみてください。担当者がサポートにつく求人なら、その会社がこれまで採用してきた年齢層を応募の前に聞けます。会員登録で資格と年齢を登録しておくと、その条件を見たうえで声をかけてくる会社からスカウトが届きます。
よくある質問
Q. 2級の第一次検定だけ合格した技士補でも、転職で評価されますか
A. 評価の材料にはなります。2級の第一次検定に合格した人は、高校の指定学科を卒業した人と同じ扱いになり、合格後5年の実務経験で一般建設業の営業所技術者の要件を満たせます。現場に置く主任技術者も同じ扱いです(指定建設業と電気通信工事業は除く)。ただし技士補のままでは、2級施工管理技士を条件にした求人の要件には届きません。第二次検定をいつ受けるかを、面接で話せるようにしておいてください。
Q. 2級建築を持っていて、設備や電気の施工管理に移れますか
A. 移った先の工種では、資格も経験もない人として見られることが多くなります。主任技術者になれる工事は、資格の種目と種別で決まっているためです。電力インフラの電気工事会社には、未経験の受け入れを32歳までとしているところがありました。移る先の種目の第一次検定は、実務経験がなくても受けられます。
Q. まだ2級を持っていません。取ってから転職したほうがいいですか
A. 年齢によります。資格がなくても、施工管理の経験が1〜2年ある20代なら選考の対象にする会社があります。一方で、2級で応募できる目安を40歳まで、あるいは20代までとしている会社もあり、年齢が上がるほど資格を求められます。2級の第一次検定は受検する年度の末に17歳以上なら受けられ、第二次検定は第一次検定に合格してから実務経験3年以上で受けられます。30代前半までなら、先に会社を移り、移った先で取る順番も選べます。
出典
- 国土交通省 よくある問合せ(技術者制度)令和8年2月26日時点
- 国土交通省 中部地方整備局 監理技術者又は主任技術者となり得る国家資格等一覧
- 建設業法(第7条第2号・第15条第2号)
- 国土交通省 経営事項審査
- 国土交通省 経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年7月1日施行)
- 厚生労働省 一般職業紹介状況(2026年3月分)
- 国土交通省 国土交通白書2025(年齢構成)
- 労働施策総合推進法第9条
- 国土交通省「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」等の公布(2023年5月12日)
- 栃木県 建設業法等の一部改正について(施行日:令和6年12月13日)
- 建設業振興基金 令和8年度 1級建築施工管理技術検定
- 全国建設研修センター 令和8年度 1級土木施工管理技術検定
- KENSETSU-X 掲載求人の集計(2026年9月18日時点。施工管理系の掲載求人12,779件と、その工種別の件数)
この記事の監修者

高谷 匠
TAKATANI TAKUMI
高谷 匠
TAKATANI TAKUMI
TEAM-X株式会社 取締役COO/一般社団法人建設技能者転職支援協会 代表理事
新卒でリクルートに入社し、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を経て、2025年12月にTEAM-Xへ参画。会社全体の事業戦略と組織構築を統括している。
- 厚生労働大臣許可「建設業務有料職業紹介事業」(許可番号 27-ケ-30001。制度創設から約20年で全国4団体、近畿の団体としては初)を運営する一般社団法人建設技能者転職支援協会の代表理事
- TEAM-X株式会社 取締役COOとして、施工管理・職人の人材紹介から採用コンサルティング・RPOまでの事業戦略と組織構築を統括
- 新卒でリクルートに入社後、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を歴任
この記事の内容と数字は監修者が確認しています。書き方と更新のルールは編集方針に書いています。