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職人の志望動機で休みを理由にするときの書き方|未経験・経験者・別職種の例文

公開 2026.10.25

監修者 高谷 匠

執筆:KENSETSU-X編集部監修:高谷 匠
記事の内容は、職業紹介の担当者が確認しています。

職人の志望動機で休みを理由にするときの書き方|未経験・経験者・別職種の例文

この記事でわかること

  • 職人の求人は経験を問わないものが多く、話を聞いた採用担当は志望動機と職歴から「この人は続くか」を見ていた
  • 休みや待遇を志望動機に書くときは、求人票の数字を1つ引き、その条件があれば長く続けられる理由として書く
  • 未経験・経験者・別の職種から応募するときの例文8つと、自分の話に書き換えるところ

履歴書の志望動機の欄で、手が止まっている。本当の理由は休みが多いことなのに、それをそのまま書いていいのか分からない。鳶や大工、内装、電気工事などの職人の求人に応募しようとして、「職人 志望動機」と検索した人に向けた記事です。

休みや待遇を志望動機に書いてはいけない、という決まりはありません。書くなら「休みが多いので」の1行で終わらせず、求人票にある休みの数字を1つ挙げて、その条件があれば長く続けられる理由として書きます。KENSETSU-Xが話を聞いた内装会社の採用担当は、入社してすぐに辞めないかを職歴で確かめていました。休みの話も、その問いへの答えになるように書きます。

KENSETSU-Xが建設業で働いたことがない20〜40代の400人に聞いたアンケートでは、職人の仕事を選ぶときに休みや残業の条件を重視する人が69.0%いました(KENSETSU-X調べ)。回答者は実際の応募者ではありませんが、未経験から職人の求人を見る人の多くが休みを気にしていることがうかがえます。休みを理由にするなら、ほかの応募者と同じ一文にならない書き方が要ります。

この記事では、採用側が職人の志望動機で何を見ているかを整理し、休みや待遇を理由にするときの書き方と、未経験・経験者・別の職種から応募するときの例文を載せています。

採用側が職人の志望動機で見ているのは、続くかどうかと教わる姿勢

職人の求人は、経験を問わないものが多くあります。そのぶん、書類と面接では技能より、続けられる人かどうかと、教わる姿勢が見られます。

職人の求人の半数以上は、経験を「不問」としている

KENSETSU-Xの掲載求人のうち、賃金形態や必要な経験の欄が決まった形で入っている38,147件(2026年10月23日時点)で、経験の欄を職種グループごとに数えました。

職種グループ(主な職種) 件数 経験を「不問」としている求人
仕上げ系の職人(内装・塗装・防水・左官など) 1,917件 69.6%
躯体系の職人(鳶・大工・型枠大工・鉄筋工・解体工) 2,910件 67.3%
土木・基礎系(土工・重機オペレーター・舗装など) 7,940件 59.3%
設備系の職人(電気工事士・配管工・通信設備工) 5,640件 56.5%
(参考)施工管理 12,145件 30.9%

仕上げ系と躯体系の職人では、3件に2件以上が経験不問です。施工管理の30.9%と比べると、2倍を超えています(67.3%÷30.9%で約2.2倍と計算)。反対に、経験を「必須」としている求人は、職人の4つのグループで10.2〜18.1%でした。これは会社が求人票に書いた条件で、未経験の人が実際に何人採用されたかを数えたものではありません。それでも、経験がないことだけで応募の段階から外される求人は少ないと読めます。

では、経験の代わりに何を見るのか。書類では志望動機と職歴、面接では話し方と態度です。

職歴からは、短い期間で辞めていないかを見られる

東京都内でオフィスの間仕切りを組み立てる内装会社は、未経験可で職人を募集しています。選考で重視するのは、1社に長く勤めているかどうかでした。短い期間で転職を繰り返している人は見送ることがあり、これまでに見送った人は、経歴から不安を感じた人が多かったと聞きました。

この会社が見ているのは、入社してすぐに辞めないかどうかです。職歴に短い期間の勤めがある人ほど、志望動機で「今回は続けられる理由」を具体的に書いておくと、書類の段階の不安に答えられます。

面接では、教わる姿勢を見られる

大阪府南河内で店舗の電気と給排水の工事を手がける会社は、配管工を未経験から育てるつもりで募集していました。経験者なら助かるが、食らいついてくる気概があれば完全な未経験でも問題ない、という考えです。

東京の城南エリアで高額なマンションリフォームを手がける会社では、経験者ほど前の会社のやり方が抜けず、うまくいかないことがあるという話も出ました。1社の話ですが、経験者を採るときに、新しい会社の手順を覚え直せるかを気にする会社もあります。

履歴書に書いた志望動機は、見学や面接の場で、自分の言葉でもう一度話すことになります。話せないことは、書かないでください。

志望動機は「職種を選んだ理由」「会社を選んだ理由」「続けられる根拠」で組み立てる

履歴書の志望動機の欄は、それほど大きくありません。欄の大きさは様式で違いますが、次の3つの要素を1〜2文ずつ入れると、200字前後になります。

要素 書くこと 材料の例
この職種を選んだ理由 なぜ鳶なのか、なぜ電気工事なのか 前の仕事で見たこと、家族や知人の仕事、手に職をつけたい理由
この会社を選んだ理由 求人票の中で決め手になった条件 工事の種類、年間休日、残業時間、研修の内容、通勤時間、月給か日給か
続けられる根拠 入社してから何年、どう続けるか 前の職場での勤続年数、取りたい資格、休みの使い方

3つのうち、いちばん抜けやすいのが会社を選んだ理由です。「建設業は人手が足りず、将来性があると考えました」「ものづくりが好きです」という文は、どの会社に出しても通じます。通じるぶん、なぜこの会社なのかは伝わりません。求人票の中から、その会社にしかない数字や工事の種類を1つ選んで書きます。

職人のまま会社を変えるか、施工管理に移るかといった転職先の選び方は、職人の転職は会社選びからで扱っています。この記事では、応募する会社が決まったあとの書き方に絞ります。

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休みや待遇を理由にするなら、求人票の数字を1つ引いて「続けられる理由」にする

休みを志望動機に書いてはいけない決まりはありません。困るのは、休みを理由にする人が多く、同じような一文が並びやすいことです。

建設業の経験がない人の約7割が、休みや残業の条件を重視している

KENSETSU-Xが2026年10月に、建設業で働いたことがない20〜40代の400人に行ったアンケートでは、職人の仕事を選ぶときに年収以外で重視することの上位4つが、すべて休みと残業の条件でした(複数回答)。

重視すること 選んだ人の割合
週休2日 51.3%
残業が少ない 41.5%
有給が取りやすい 40.3%
土日に休める 38.0%
ボーナス・退職金がある 35.0%

上の4つのどれかを選んだ人は69.0%で、「ボーナス・退職金がある」の約2倍です(KENSETSU-X調べ)。回答したのは建設業の経験がない人なので、職人として働いている人の考えとは分けて読んでください。

回答者の7割近くが休みや残業を気にしているなら、「休みが多く、働きやすそうだと思いました」という一文は、ほかの応募者の志望動機と似たものになりやすいはずです。しかもこの一文からは、応募した人が職人として何をしたいのかが読み取れません。

休みの数字、その休みが要る理由、仕事とのつながりの順に書く

休みを理由にするときは、次の3つを順に書きます。

  1. 求人票にある休みの数字を1つ引く。年間休日120日、完全週休2日、残業月10時間、有給の平均取得日数など
  2. その休みが自分に必要な理由を、前の職場の事実で書く。前の会社の悪口にはしない
  3. 休みがあることで、仕事をどう続けるかを書く。体を休めて長く働く、資格の勉強に充てる、家族の生活を安定させる

理由は同じでも、読んだ印象はかなり違います。

書き直す前:御社は休みが多く、働きやすい環境だと思い応募しました。体力には自信があるので、一生懸命頑張ります。

書き直した後:前職の工場では4勤2休の交替勤務を5年続けましたが、夜勤明けの休みは体を戻すだけで終わっていました。御社の求人で日勤のみ、年間休日120日と拝見し、この働き方なら体を壊さずに職人として長く続けられると考えました。休日は資格の勉強に充て、早く現場で任される仕事を増やしたいと思います。

書き直した後の文は、休みが理由であることを隠していません。そのうえで、5年続けた事実、求人票の数字、休みの使い道が入っています。採用側が確かめたい「続くかどうか」に、応募する本人が先に答えている文です。

日給の求人では、休みが増えると給料が減ることを踏まえる

職人の求人には、日給の会社がまだ多くあります。ここは見落としやすいところです。日給の会社では働いた日数で月の給料が決まるので、休みの多い月や、雨で現場が止まった月は給料が少なくなります。

職種グループ 件数 賃金形態が日給の求人
躯体系の職人(鳶・大工・型枠大工・鉄筋工・解体工) 2,910件 47.6%
土木・基礎系 7,940件 36.6%
仕上げ系の職人(内装・塗装・防水・左官など) 1,917件 33.9%
設備系の職人(電気工事士・配管工・通信設備工) 5,640件 13.8%

KENSETSU-Xの掲載求人のうち、賃金形態の欄が入っている38,147件(2026年10月23日時点)で数えました。躯体系の職人では、ほぼ2件に1件が日給です。

日給の会社に「休みが多いので応募しました」と書くと、給料の仕組みを分かっていないと受け取られることがあります。休みを理由にするなら、月給の求人を選ぶか、日給の求人に応募するときは「雨で休みになる月があることも承知しています」と一言添えると、条件を読んだうえで応募していることが伝わります。

週休2日と土日休みは、分けて書く

同じアンケートで「週休2日」を選んだ205人のうち、40.5%は「土日に休める」を選んでいませんでした。休みの日数を気にする人と、休みの曜日を気にする人は分かれています。

職人の仕事では、休みが土日とは限りません。先ほどの都内の内装会社は、テナントの都合で土日に出勤することが多く、休みは平日のシフトでした。この会社に「土日に家族と過ごしたいので」と書けば、条件が合っていないことになります。

志望動機に休みを書くときは、自分が必要としているのが日数なのか曜日なのかを決めてから、求人票の書き方と合わせてください。

給料や社会保険を理由にするときも、同じ形で書く

給料や社会保険を理由にするときも、書き方は休みと同じです。KENSETSU-Xのグループで職人の紹介をしている担当者は、埼玉県の木造住宅の建て方を内製している会社に、職人が求人で見るのは給料に加えて、現場での裁量、直行直帰できるか、社会保険などの福利厚生だと伝えていました。

同じ担当者によると、一人親方から正社員になりたいという希望も、ここ2〜3年で増えています。

給料が高いことだけを理由にすると、もっと高い会社があれば移る人だと読まれるおそれがあります。「月給制で雨の月も収入が変わらないので、家族の生活を考えても長く働ける」のように、待遇を続ける理由につないで書きます。

未経験から応募するときは、前の仕事で続けてきたことを1つ書く

未経験の人は、技能を書けません。書くのは別のことで、前の仕事で続けてきたこと、続けられた理由、職人の仕事に移って使えることです。朝の早い仕事を何年続けたか、体を使う仕事をしていたか、資格の勉強を始めているか。どれも、採用側が知りたい「続くかどうか」の材料になります。

例文1:工場の交替勤務から内装の職人へ(休みが理由)

前職では自動車部品の工場で、4勤2休の交替勤務を5年続けてきました。夜勤明けの休みは体を戻すだけで終わることが多く、日勤で働ける仕事を探していました。御社の求人で、マンションやオフィスの内装が中心であること、年間休日120日で日勤のみであることを拝見し、この働き方なら長く続けられると考えて応募しました。工場では図面を見ながら部品の寸法を測る検査も担当していたので、寸法を合わせる作業から早く覚えたいと思います。

書き換えるところ:前職の勤務の形(交替勤務、早朝勤務など)と年数、求人票の休みの数字、応募先の工事の種類の3か所です。前職で寸法や図面に触れていたら、それも書きます。内装の仕事の中身は、内装仕上げ工の仕事内容と給与で確かめられます。

例文2:飲食店の店長から電気工事士へ(資格を取って手に職をつけたい)

飲食店で8年働き、最後の3年は店長として、開店前の仕込みからアルバイトのシフト作成までを担当しました。店の照明や厨房機器の電気が止まったとき、駆けつけた電気工事の方が配線をたどって原因を見つけるのを何度も見て、自分もこの仕事を身につけたいと考えるようになりました。現在は第二種電気工事士の筆記試験の勉強を始めています。御社が店舗の新築と改装を中心に手がけていると知り、前職で見てきた店舗の現場で経験を積みたいと思い応募しました。店長として朝早くから動く生活には慣れています。

書き換えるところ:職種を選んだきっかけ(見たこと、言われたこと)と、資格の勉強をどこまで進めているかです。勉強を始めていないなら書かないでください。面接で試験の時期を聞かれたときに答えられないと、かえって印象が悪くなります。

例文3:20代、物流倉庫のアルバイトから鳶へ(体を動かす仕事を続けたい)

高校を卒業してから4年間、物流倉庫で荷物の仕分けとフォークリフトでの積み込みを続けてきました。重い荷物を2人で運ぶときは声をかけ合わないと危ないことを、この仕事で覚えました。アルバイトのまま年数を重ねるより、技術を身につけて正社員として働きたいと考え、建物の骨組みを最初に組む鳶の仕事を選びました。御社の求人で、入社後は先輩と同じ班で足場の組み立てから教わると拝見しました。まず一通りの作業を覚え、将来は班をまとめる立場を目指します。

書き換えるところ:前の仕事で覚えた安全のための習慣と、応募先の教え方(研修、班の組み方)です。鳶の求人で「体力に自信があります」とだけ書くより、危ない作業で何に気をつけてきたかを書くほうが、現場の人には伝わります。

経験者が会社を変えるときは、前の会社の条件は事実だけを書く

同じ職種の経験者は、技能の説明より、なぜ会社を変えるのかと、新しい会社でどこまで任せてもらえるかを書きます。前の会社の不満を理由にするときは、評価や感想を書かず、事実だけを書いてください。「休みが少なかった」より「年間休日が90日台だった」、「給料が不安定だった」より「日給で、雨の月は手取りが5万円ほど下がった」のほうが、採用側は判断しやすくなります。

例文4:日給の会社から月給の会社へ(大工、待遇が理由)

木造住宅の大工として12年働き、この5年は建て方から内部の造作まで1棟を任されています。前の会社は日給で、雨が続く月や連休のある月は手取りが5万円ほど下がりました。子どもが小学校に上がり、毎月の収入を安定させたいと考えて、月給制の御社に応募しました。御社が注文住宅の造作に力を入れていると拝見し、これまでの経験をそのまま生かせると考えています。若い大工さんへの教え方も、前の会社で後輩2人を見てきた経験があります。

書き換えるところ:経験年数と任されていた範囲、前の会社の条件(数字で)、家族の事情です。経験者は「何を1人でできるか」を書いておくと、配属先を考えてもらいやすくなります。

例文5:一人親方から正社員へ(内装、社会保険が理由)

内装の軽天とボード張りを10年続け、うち6年は一人親方として元請の会社から仕事を請けてきました。インボイスへの対応で手取りが減ったことと、大きな現場ほど保険や入場の手続きが厳しくなったことから、会社に雇われて社会保険に入って働きたいと考えるようになりました。御社がオフィスと商業施設の内装を自社の職人で施工していると知り、これまでの経験を生かして長く働ける会社だと思い応募しました。一人で段取りを組んできた経験は、若手と組む現場でも役に立つと考えています。

書き換えるところ:一人親方だった期間と、主な取引先の工事の種類、正社員を選ぶ理由です。会社に雇われると、仕事の取り方や休みの決め方が一人親方のときと変わります。その違いを分かったうえで応募していることが伝わると、採用側の不安が減ります。

例文6:電気工事士の経験者が別の会社へ(教える人がいない会社に、1人で回せる経験者として)

第二種電気工事士の資格を取って6年、ドラッグストアや飲食店の新築と改装で、分電盤から照明やコンセントまでの配線を担当してきました。前の会社は住宅の仕事が増え、店舗の工事を続けたいと考えて転職を決めました。御社が店舗の新築と改装を中心に手がけていると知り、これまでの経験をそのまま生かせると考えて応募しました。現場の進め方や書類の書き方は会社ごとに違うと思うので、まず御社のやり方を覚えるところから始めます。

書き換えるところ:担当してきた建物の種類と、1人で任されていた作業の範囲です。電気工事士を経験者に限って募集する会社には、1人で回せる範囲を具体的に書くと伝わります。最後の1文は、前の会社のやり方にこだわらないことを先に示すためのものです。電気工事士の現場の種類は、電気工事士の仕事内容と給与にまとめています。

別の職種から移るときは、前の技能を「未経験として学ぶ」前提で添える

職人から別の職種の職人に移るとき、前の職種の経験は、新しい職種の経験としては数えられないことがあります。KENSETSU-Xのグループが職人を紹介するときも、防水や足場の経験があって塗装の経験がない人は、塗装では未経験として扱っています。

前の職種の経験を「すぐにできること」として書いても、新しい職種の経験として数えてもらえるとは限りません。書くのは、現場の決まりや安全の習慣が身についていること、ほかの職人との段取りが分かっていることです。

例文7:足場の鳶から塗装工へ

足場の組み立てと解体を5年続け、マンションの大規模修繕の現場にも何度も入りました。足場の上で塗装の職人さんが下地を整え、何度も塗り重ねていく作業を近くで見て、建物を長持ちさせる仕事を自分の手でやりたいと考えるようになりました。塗装の経験はないので、御社では見習いとして一から教わるつもりです。高い所での作業や安全帯の使い方、朝礼から片付けまでの現場の流れは身についているので、その分、塗装の作業を覚えることに集中できると考えています。

書き換えるところ:前の職種で入った現場の種類と年数、新しい職種を近くで見た場面です。「足場の経験があるので即戦力です」とは書かず、見習いから始める前提を自分から示します。

例文8:配管工から電気工事士へ

給排水の配管工として4年、ビルや店舗の設備工事の現場で働いてきました。同じ現場で電気工事の職人さんと作業の順番を調整するうちに、電気の仕事に興味を持ち、昨年第二種電気工事士の資格を取りました。配管の仕事は好きですが、資格を生かして電気の仕事に移るなら20代のうちにと考え、未経験から育てていただける御社に応募しました。設備の現場で、ほかの職種と作業の順番を合わせる段取りは経験してきたので、その点は早く役に立てると思います。

書き換えるところ:前の職種の現場で、新しい職種とどう関わってきたかと、資格の有無です。資格を持っていても、電気工事の現場で働いた経験がなければ、未経験として扱われることがあります。教わる姿勢を書いておきます。

書いたあとに見直す4つのこと

例文を自分の話に書き換えたら、出す前に次の4つを確かめてください。

見直すこと 確かめ方
別の会社に出しても通じる文になっていないか 会社名を消して読み、その会社の工事の種類や数字が1つも入っていなければ書き足す
前の会社の悪口になっていないか 「ひどい」「ブラック」のような評価の言葉を、年間休日や手取りの数字に置き換える
求人票の条件と食い違っていないか 土日休みを書いたのに平日休みの会社、休みを理由にしたのに日給の会社になっていないか
面接で同じことを自分の言葉で話せるか 声に出して1分で話してみる。詰まるところは、書いた内容が自分の経験から離れている

「将来は独立したい」と書くかどうかも、考えておいてください。小さな塗装会社の代表からは、以前いた優秀な社員が、最後は独立して辞めていったという話を聞きました。会社によっては、育ててもいずれ辞める人と受け取られることがあります。独立を考えていても、志望動機には入社してからの数年で何を身につけたいかを書き、独立の話は面接で聞かれたときに正直に答えるくらいでかまいません。

まとめ

職人の求人は、仕上げ系と躯体系では3件に2件以上が経験不問です。話を聞いた採用担当は、志望動機と職歴、面接から、入社してすぐ辞めないか、教わる姿勢があるかを見ていました。

志望動機は、職種を選んだ理由、会社を選んだ理由、続けられる根拠の3つで組み立てます。いちばん抜けやすいのは会社を選んだ理由で、求人票の中から工事の種類や休みの数字を1つ選んで書きます。

休みや待遇を理由にするなら、「休みが多いから」の1行で終わらせないでください。建設業の経験がない人の約7割が休みや残業の条件を重視しているので、同じ文が並びやすくなります。求人票の数字、その休みが要る理由、休みがあることで仕事をどう続けるかの順に書くと、採用側の「続くかどうか」という問いに答える文になります。日給の求人か月給の求人か、休みが日数の話か曜日の話かも、書く前に求人票で確かめてください。

KENSETSU-Xには建設業の求人だけが全国分載っていて、職人の求人も職種と勤務地で探せます。応募したい求人を2〜3件開き、年間休日、賃金形態(月給か日給か)、工事の種類を書き出してから志望動機を書くと、会社を選んだ理由がその会社の言葉で書けます。会員登録をしておくと、企業からのスカウトを受け取れるようになります。

よくある質問

Q. 志望動機に「休みが多いから」と書くと、やる気がないと思われませんか

A. 休みを理由にすること自体を禁じる決まりはありません。ただ、「休みが多いから」の1行で終わっていると、何をしたい人なのかが伝わりません。求人票の年間休日や残業時間を1つ引き、前の職場の勤務の形と比べて、その休みがあれば長く続けられる理由として書いてください。

Q. 職人の仕事に就きたい理由が、自分でもはっきりしません

A. 前の仕事を辞めたい理由と、求人票を見て「ここならいい」と思った条件を、それぞれ書き出してみてください。理由が休みや給料でも、それで構いません。そのうえで、職人の仕事を近くで見た場面や、手に職をつけたいと思ったきっかけがあれば1文添えます。思い当たる場面がなければ、無理に作らず、応募先で何を覚えたいかを書きます。

Q. 履歴書の志望動機の欄が小さくて、3つの要素が入りません

A. 会社を選んだ理由と続けられる根拠の2つを優先してください。職種を選んだ理由は、面接で聞かれたときに話せば足ります。欄に収まらない内容を無理に小さな字で詰めるより、2〜3文で言い切ったほうが読みやすくなります。

Q. 前の職場を短い期間で辞めています。志望動機でどう触れればいいですか

A. 志望動機の中で辞めた理由を長く説明する必要はありません。代わりに、今回の会社なら続けられる理由を、求人票の条件と自分の事情を合わせて具体的に書きます。前の職場で何が合わなかったのかは面接で聞かれることがあるので、そのときに事実だけを短く話せるよう準備しておいてください。

出典

この記事の監修者

高谷 匠

高谷 匠

TAKATANI TAKUMI

TEAM-X株式会社 取締役COO/一般社団法人建設技能者転職支援協会 代表理事

新卒でリクルートに入社し、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を経て、2025年12月にTEAM-Xへ参画。会社全体の事業戦略と組織構築を統括している。

  • 厚生労働大臣許可「建設業務有料職業紹介事業」(許可番号 27-ケ-30001。制度創設から約20年で全国4団体、近畿の団体としては初)を運営する一般社団法人建設技能者転職支援協会の代表理事
  • TEAM-X株式会社 取締役COOとして、施工管理・職人の人材紹介から採用コンサルティング・RPOまでの事業戦略と組織構築を統括
  • 新卒でリクルートに入社後、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を歴任
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