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施工管理は資格なしでも応募できる|求人の4分の3は施工管理技士が必須でない

公開 2026.10.25

監修者 高谷 匠

執筆:KENSETSU-X編集部監修:高谷 匠
記事の内容は、職業紹介の担当者が確認しています。

施工管理は資格なしでも応募できる|求人の4分の3は施工管理技士が必須でない

この記事でわかること

  • KENSETSU-Xの施工管理の求人12,145件のうち、施工管理技士を必須にしているのは23.5%で、資格の欄が空の求人は42.7%ある
  • 資格がない人を採るかどうかを、求人票にない年齢と経験の目安で決める会社がある。採用担当に聞いた5社では、資格なしで受け付ける年齢の目安が20代半ばから50代後半まで分かれた
  • 資格がなくても実務経験10年で主任技術者の要件は満たせるが、土木・建築など7業種の監理技術者には1級などの資格が要る

施工管理の求人を開くと、資格の欄に「1級建築施工管理技士」「2級土木施工管理技士」と並んでいる。資格を持っていない自分が応募していいのか、資格を取ってから探すのか。この記事は、施工管理技士の資格を持たずに施工管理の仕事に就きたい人と、資格なしのまま続けている人に向けて書いています。

資格なしでも、応募できる求人は多くあります。KENSETSU-Xの掲載求人で施工管理の12,145件(2026年10月23日時点)を数えると、施工管理技士を必須にしている求人は23.5%でした。残りの4分の3は、施工管理技士を持っていなくても応募の条件から外れません。

ただし、資格のない人を書類で通すかどうかは、求人票に書かれていない年齢と経験の目安で決まることがあります。採用担当者から直接聞いた5社のうち3社は、資格のない人を受け付ける年齢の上限を20代半ばから35歳ごろに置いていました。

この記事では、求人票の資格の欄の集計と、5社の採用担当が話していた目安を並べました。資格がないと現場でどこまで任されるのかを建設業法で確かめ、資格を取るまでの道筋にも触れています。

施工管理の求人の4分の3は、施工管理技士を必須にしていない

KENSETSU-Xの掲載求人のうち、求人票の項目が決まった形で入っている38,147件から、施工管理に分類される12,145件を取り出して数えました(2026年10月23日時点)。求人票には「必要な免許・資格」という欄があり、資格ごとに「必須」か「あれば尚可」かが書かれます。

求人票の資格の書き方 件数 割合
必要な免許・資格の欄が空 5,184件 42.7%
欄に施工管理技士(1級・2級)がある 5,987件 49.3%
施工管理技士を「必須」としている 2,851件 23.5%

施工管理技士を必須にしていない求人は、12,145件から2,851件を引いた9,294件で、76.5%にあたります。施工管理技士に限らず、免許・資格の欄で何らかの資格を必須にしている施工管理の求人は27.2%です。7割を超える求人は、必須の資格を置いていません。普通自動車免許は別の欄なので、この数字には入っていません。

ここでの割合は、求人の件数に対する割合です。会社の数ではありません。1つの会社が複数の求人を出していることがあるので、会社の数で数えると割合は変わります。

欄に施工管理技士がある求人も、半分ほどは「あれば尚可」

欄に施工管理技士を書いている5,987件のうち、必須としているのは2,851件です。残りの3,136件(施工管理の求人全体の25.8%)は、施工管理技士を「あれば尚可」として書いています。

欄に資格の名前があるときは、右側に「必須」とあるか「あれば尚可」とあるかを見てから、応募するかを決めてください。求人票のほかの欄の読み方は、施工管理の求人票の見方にまとめています。

主な施工管理技士について、欄に書かれた件数と必須の件数を並べると次のとおりです。1件の求人で最大3つまで書けるので、1級と2級の両方を書いている求人もあります。

欄に書かれた資格 件数 うち必須
2級土木施工管理技士 2,828件 1,386件
1級土木施工管理技士 2,607件 945件
2級建築施工管理技士 1,695件 593件
1級建築施工管理技士 1,409件 518件

2級土木は、書かれた2,828件のうち約半分が必須です。ほかの3つは3割台です。土木の求人に応募するなら、2級が必須になっていないかを特に確かめておきます。

「資格不問」と書く求人は1.4%。「資格取得」は31.3%

欄が空だからといって、資格のない人を歓迎しているとは限りません。求人の本文に「資格不問」「無資格」「資格なし」と書いているのは170件で、施工管理の求人の1.4%でした。欄が空でも、資格についてはっきり書いていない求人がほとんどです。

一方で、本文に「資格取得」という語がある求人は3,801件(31.3%)ありました。3件に1件の割合です。この語がある求人では、受験の費用を会社が持つか、取ったあとに手当がつくかが書かれていないかを読んでください。本文に「技士補」とある求人は400件(3.3%)でした。

経験の欄も一緒に見てください。施工管理の求人のうち、経験を必須にしているのは42.2%で、経験不問は30.9%です。資格の欄が空で経験が必須の求人は、資格のない経験者なら応募の条件を満たします。

求人票の条件だけを見れば、資格なしで応募できる先は多くあります。ただし、書類を通すかどうかは、求人票に書かれていない基準で決まることがあります。

資格なしで採るかどうかは、会社ごとの年齢と経験の目安で分かれる

資格のない人を受け付けるかどうかを、採用担当者から直接聞いた5社の話で並べます。会社名は出さず、エリアと事業内容で書いています。どれも採用担当が話していた目安で、求人票に書かれた応募の条件ではありません。募集や採用で年齢を制限することは、法律で原則として禁じられています(労働施策総合推進法第9条)。

会社(エリアと事業) 資格なしで受け付ける目安 資格がある人の扱い
横浜で道路工事を中心に手がける土木会社 未経験は25歳まで、経験者は26歳まで 2級・1級は上限が上がる
全国に支店を持つ中堅ゼネコン(建築・土木) 経験2年以上で35歳まで 2級・1級は上限が上がる
東京で建築工事を手がける従業員20名台の会社 建築系の学部学科を出て経験3年以上、35歳くらいまで 1級は上限が上がる
茨城で公共工事を中心に手がける建設会社 40代まで。業界の経験があっても未経験として扱う 上限が上がる
東京でSRC造の現場を中心に手がける建設会社 資格は問わない。SRC造の経験を見て、20歳前後から50代後半まで採用例がある 資格で分けない

5社のうち3社は、資格のない人の上限を20代半ばから35歳ごろに置いていました。資格で目安を分けていないSRC造の会社を除く4社は、資格を持つ人にはそれより上の年齢まで応募を受け付けています。

2級を持つ人が何歳まで応募できるかは、2級施工管理技士の転職で会社ごとに紹介しています。

経験があっても、資格がなければ未経験と同じ扱いになる会社がある

茨城の建設会社は、業界で働いた経験があっても、資格がなければ社内では未経験として扱います。区分を決めるのは資格です。この会社では資格のない人はすべて未経験の枠に入り、その枠の目安が40代までです。

反対に、資格より経験を見る会社もあります。東京でSRC造を手がける会社は、資格を条件にしていません。年収も資格の有無より経験と年齢で決めていて、25歳前後の経験者なら資格がなくても600万円からの水準を出せると話していました。経験1〜2年の若手でも面接するようにしているそうです。

評価は2社で正反対です。どちらに近い会社かで、資格のない経験者の扱いは大きく変わります。応募する前に「資格のない経験者は、社内でどの区分に入りますか」と聞いておくと、提示される年収の見当がつきます。

資格なしの年収は、資格のある人より1段低く始まる

年収にも資格の差が出ます。中堅ゼネコンの初年度の目安は、資格なしが400万〜460万円、2級が450万〜500万円、1級が500万円以上でした。東京の従業員20名台の会社では、資格のない経験者が400万〜600万円、1級を持つ人が600万〜800万円です。

横浜の土木会社は、若手で資格のない人が約350万円、2級が400万円以上です。この会社は資格を取ったときの資格手当を高くしていて、そのぶん入社時の基本給を抑えています。資格なしで入って資格を取れば、手当の分だけ年収が上がる仕組みです。

資格なしで応募するときは、入社時の年収と一緒に、資格を取ったあとの手当の額を聞いてください。入社時の差が小さくても、資格を取ったあとの伸び方は会社によって違います。

会社がここまで資格で年齢や年収を分けるのは、資格のない人には法律上任せられない役割があるためです。次の章で、その役割を建設業法で確かめます。

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資格がないと、自分の名前で現場の技術者に立てない

施工管理の仕事そのものに、資格は要りません。要るのは、工事ごとに会社が置かなければならない技術者の役です。ここが資格のある人とない人の分かれ目になります。

どの現場にも主任技術者が要る。資格なしの人はその下で仕事を回す

建設業者は工事を請けたら、請負代金の大小や元請・下請に関わらず、現場ごとに主任技術者を置かなければなりません(建設業法第26条第1項、国土交通省「よくある問合せ(技術者制度)」)。主任技術者の職務は、施工計画の作成、工程管理、品質管理などの技術上の管理と、工事に従事する人の技術上の指導監督です(同法第26条の4)。

資格がない人の立ち位置は、ここで決まります。主任技術者の下で仕事を受け持つ担当者です。工程表を直す、職人と翌日の段取りを決める、写真を撮って書類にまとめる、安全の点検をする、といった仕事は、資格がなくても任されます。ただ、その現場の技術者として発注者や元請に名前を出すのは、要件を満たした別の人です。

主任技術者の要件は、資格がなくても実務10年で満たせる

主任技術者になるのに、施工管理技士の資格が必ず要るわけではありません。建設業法は、主任技術者を次のいずれかに当たる人としています(第26条第1項、第7条第2号)。

主任技術者になれる人 中身
指定学科を出て実務経験を積んだ人 高校の指定学科を出て5年以上、大学の指定学科を出て3年以上の実務経験
実務経験の長い人 その業種の工事について10年以上の実務経験
国土交通大臣が同等以上と認めた人 施工管理技士などの資格を持つ人はここに入る

実務経験は、業種ごとに数えます。建築の工事で積んだ10年は、建築の主任技術者の要件になります。土木の要件にはなりません。

東京の従業員20名台の会社が、資格のない人に「建築系の学部学科を出て経験3年以上」を求めていたのは、大学の指定学科を出て実務3年という主任技術者の要件と同じ年数です。資格がなくても、学科と年数で主任技術者に立てる人を探していると読めます。

監理技術者は、土木・建築など7業種では1級などの資格が要る

元請の工事で、下請に出す金額の合計が5,000万円(建築一式工事は8,000万円)以上になると、主任技術者に代えて監理技術者を置きます(建設業法第26条第2項、建設業法施行令第2条、国土交通省「よくある問合せ(技術者制度)」)。この金額は2025年2月1日に引き上げられたもので、それまでは4,500万円(建築一式工事は7,000万円)でした。

土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の7業種は指定建設業で、監理技術者になれるのは1級の技術検定に合格した人などと、国土交通大臣が同等以上と認めた人に限られます(建設業法第15条第2号、第26条第2項、建設業法施行令第5条の2)。この7業種では、実務経験を何年積んでも監理技術者にはなれません。施工管理の求人で件数の多い建築・土木・電気・管は、どれもここに入ります。

7業種以外では、主任技術者の要件に加えて、元請で4,500万円以上の工事を2年以上指導監督した経験があれば、資格がなくても監理技術者になれます(建設業法第15条第2号ロ、施行令第5条の3)。

会社の評価でも、資格のない技術者は1と数えられる

公共工事の入札で使う経営事項審査では、会社の技術職員を資格ごとに点数をかけて数えます。1級の技術者は5(監理技術者資格者証を持ち、講習を受けた年の翌年から5年以内なら6)、2級の技術者は2で、資格はなくても実務経験などで主任技術者の要件を満たす人は1です(国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」)。

公共工事を多く請ける会社ほど、資格を持つ人を増やしたい理由があります。資格のない人を採る会社には、入ってから資格を取ってもらう前提で採るところがあります。中堅ゼネコンは、資格のない若手を育成の枠で採っています。1級を持つ人が少ない地方の拠点では教える余力がないとして、1級を持つ人しか募集していません。資格を取ったときの手当を厚くしている横浜の土木会社も、入社後に資格を取ることを前提にした給与の組み方です。

資格のないまま働いている人は、第一次検定を先に受ける

施工管理技士を目指すなら、入口は第一次検定です。2024年度からの受検資格では、2級の第二次検定に要る実務経験3年は、第一次検定に合格したあとから数えます(国土交通省)。資格のないまま現場で働いている人は、第一次検定を早く受けるほど、第二次検定までの年数が縮まります。

2028年度までは改正前の受検資格でも受けられるので、経験の長い人は、どちらが早いかを受ける年の試験の案内で確かめてください。資格を取る順番は未経験から施工管理への転職で扱っています。

資格なしで応募するときは、年齢の目安と入ったあとの区分を聞く

応募できる求人が見つかったら、次は質問です。応募の前か面接で、次の3つを聞きます。

  1. 資格のない人を、これまで何歳くらいまで採用してきたか
  2. 資格のない経験者は、社内で経験者と未経験のどちらの区分に入るか
  3. 資格なしで入った場合の年収と、2級・1級を取ったときの手当の額

1つ目は、求人票からは読み取れない年齢の目安を知るための質問です。表の5社でも、資格のない人の目安は20代半ばから50代後半まで分かれていました。2つ目と3つ目で、入社時の年収と、資格を取ったあとの伸び方が分かります。

担当者がサポートにつく求人なら、担当者を通して聞けます。自分で応募する求人は、書類を出す前に会社へ問い合わせておくと、見送りの理由が分からないまま待つ時間が減ります。

まとめ

KENSETSU-Xの施工管理の求人12,145件のうち、施工管理技士を必須にしているのは23.5%で、資格の欄が空の求人は42.7%ありました(2026年10月23日時点)。資格なしでも、応募できる求人は多くあります。

ただし、資格のない人を採るかどうかは、求人票に書かれていない年齢と経験の目安で決まることがあります。採用担当に聞いた5社のうち3社は、資格のない人の上限を20代半ばから35歳ごろに置いていました。業界の経験があっても、資格がなければ未経験として扱う会社もあります。

資格がなくても施工管理の仕事は任されますが、主任技術者の要件を満たすまでは、現場の技術者として名前を出すことはできません。実務10年で主任技術者の要件は満たせても、土木・建築など7業種の監理技術者には1級などの資格が要ります。年齢が上がるほど資格のない人を受け付ける会社は減るので、第一次検定は早めに受けておいてください。

KENSETSU-Xでは、施工管理の求人を工種と勤務地で絞り込めます。応募を考えている求人を2〜3件開き、資格の欄が「必須」か「あれば尚可」か、経験の欄が必須かどうかを書き出して並べてみてください。会員登録をしておくと、企業からのスカウトを受け取れるようになります。

よくある質問

Q. 資格のないまま40代になりました。施工管理の仕事は続けられますか

A. 続けることはできますが、転職では応募できる会社が絞られます。この記事で紹介した5社のうち、40代の資格なしを受け付けていたのは、未経験の枠として見る茨城の会社と、資格を問わずSRC造の経験を見る東京の会社でした。同じ業種の工事で実務経験が10年を超えていれば、資格がなくても主任技術者の要件を満たせます。書類では、担当した工事の規模と立場を具体的に書いてください。並行して2級の第一次検定を受けておくと、資格を取る意思を示せます。

Q. 技士補は、資格なしと同じ扱いですか

A. 同じではありません。1級の技士補で、主任技術者の要件も満たしている人は、監理技術者補佐になれます(国土交通省「よくある問合せ(技術者制度)」)。経営事項審査でも、監理技術者補佐は4と数えられ、2級の技術者の2より上です。

Q. 現場代理人は、資格がないとなれませんか

A. 建設業法は、現場代理人を置くときに、その権限などを注文者に書面で知らせることを定めていますが、資格の条件は書いていません(建設業法第19条の2)。ただ、現場代理人と主任技術者を同じ人が兼ねる現場では、その人に主任技術者の要件が要ります。資格のない人が現場代理人を任されるかどうかは、会社と工事によって変わるので、面接で聞いてください。

出典

この記事の監修者

高谷 匠

高谷 匠

TAKATANI TAKUMI

TEAM-X株式会社 取締役COO/一般社団法人建設技能者転職支援協会 代表理事

新卒でリクルートに入社し、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を経て、2025年12月にTEAM-Xへ参画。会社全体の事業戦略と組織構築を統括している。

  • 厚生労働大臣許可「建設業務有料職業紹介事業」(許可番号 27-ケ-30001。制度創設から約20年で全国4団体、近畿の団体としては初)を運営する一般社団法人建設技能者転職支援協会の代表理事
  • TEAM-X株式会社 取締役COOとして、施工管理・職人の人材紹介から採用コンサルティング・RPOまでの事業戦略と組織構築を統括
  • 新卒でリクルートに入社後、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を歴任
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この記事の内容と数字は監修者が確認しています。書き方と更新のルールは編集方針に書いています。

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